商業集積統計とは 商業集積統計の作成方法 日本全土・復数時点のデータ整備 商業集積統計の信頼性 商業集積統計の応用 商業集積統計に関する資料等 サンプルデータのダウンロード 商業集積統計の利用についてのお問い合わせ 商業集積統計の新しいバージョン(Ver.2015)の主な変更点 |
商業集積統計と |
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商業集積統計とは日本全国の商店街・商業地域の分布と,それらの形状を観察出来るデータセット(ポリゴンデータ)です.
商店街・商業地域の分布のみならず,その形状までを全国規模で観察出来る我が国で初めてのデータです.
従来数多く見られた町丁目やメッシュ単位の既存統計(商業統計等 図1)では充分に成し得なかった,
1つ1つの商業地域の場所や状況の詳細かつ正確な把握・分析が可能
です(図2).株式会社ゼンリンとの共同研究により実現したまったく新しい統計データセットです(株式会社ゼンリン ニュースリリース 商業集積統計). |
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商業集積統計 |
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デジタル電話帳(テレポイントPack! 株式会社ゼンリン)より得られた実際の店舗・事業所の分布データを用いて,商店街や商業地域を構成するデータを独自の業種構成を用いて抽出しポイントデータ化します.続いて各ポイントから独自の空間処理を行い,商業地域を構成する領域を描くポリゴンを発生させます(図3).この手法では1つ1つの商業地域が分布する地域の平均的な店舗間距離を自動的に計算する手法を開発しました.
いわば地域ごとの「癖」を認識することで,私達の実感に近い商業地域,商店街単位ポリゴンデータを作ることが出来るようになりました. |
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商業集積統計 |
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商業集積統計の信頼性についても検証を実施しています.
さらに 現地調査も実施し, 実際の商業地域の分布・広がりをどの程度正確に把握できるかについても検証しています. 図8,図9はそれぞれ小田急線経堂駅南部にある駅前型商店街と,神楽坂にある繁華街型の商店街において現地調査を実施し,実際に商店街を構成している店舗・事業所の分布と商業集積統計の分布を比較した結果です.調査は 商業集積統計を見ずに行うことで,商業集積統計のポリゴンの分布状況に影響を受けないように配慮しました.また 複数人で行うことで出来るだけ主観を取り除けるようにしました. その結果,図8,図9に示す何れの地域でも 実際の商店街・商業地域の分布を正しく把握できることが明らかになりました.他にも ロードサイド型や観光地などでも同様の検証を行いましたが,やはり同様に商店街・商業地域の分布を正しく把握できました. |
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商業集積統計 |
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商業集積統計から得られる豊富な属性情報と,詳細な位置情報を組み合わせることで様々なことが分かります. パーソントリップ調査などの人流データと組み合わせることで,商業集積地域ごとの来訪者数の推定 も試みています.図12は人流データとの組み合わせにより 商業集積地域ごとの日来訪者数を推定した結果です.またその時系列的な変化 も推定できます(図13).
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商業集積統計 |
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商業集積統計に関する詳しい資料・論文等は開発者のホームページ(
秋山祐樹ホームページ PUBLICATIONS
)を御覧下さい. |
サンプルデータのダウンロード |
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東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)内の共同研究利用システム(JoRAS)
で利用できるデータのサンプルがダウンロード出来ます. ※東京都世田谷区の一部地域(2014年)と,京都市東山区の一部地域(2014年)のデータが格納されています. ※サンプルデータにはシェープファイルの属性値のうち,業種小分類は含まれておりません.
・商業集積統計フォーマット仕様書(Ver.2015a)(pdf形式、 Zip圧縮) |
商業集積統計 |
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●研究者(大学・研究機関等)の方
また 2012〜2014 年の商業集積統計(新バージョン(Ver.2015))が利用可能になりました(2015/05/30). 2010 年、2011年の新バージョンも現在公開準備中です. 新たに公開する2012〜2014年版については 新しいバージョン(Ver.2015)となり,新しい属性が追加や仕様の変更が行われます. また現在利用出来る2010年, 2011年版についても今後新しいバージョン(Ver.2015)に更新していく予定です.
2010年以前のデータの利用を希望される場合,またその他同データの利用に関する質問等ございましたら,データ開発者にお問い合わせ下さい(
秋山祐樹ホームページ). |
商業集積統計の新しいバージョン(Ver.2015)の主な変更点 NEW!! |
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東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)内の共同研究利用システム(JoRAS) より,提供される新しいバージョン(Ver.2015)の商業集積統計の主な変更点は以下の通りです.
?@ 新しい属性情報の追加 ●各商業集積地域の平均バッファリング距離に基づいた店舗密度のグループ この属性は各商業集積地域のポリゴンを構成する店舗・事業所が発生させたバッファリング距離の平均値に基づいた,店舗密度のグループ
を示しています.
この値が小さいほどその商業集積地域の店舗密度が全国の商業集積地域の中で高密度であることが分かります.
表1 平均バッファリング距離に基づいた店舗密度のグループの定義
表2
商業集積地域ごとの平均バッファリング距離に関する統計量
●各商業集積地域内および徒歩圏(500m圏内)の駅数とバス停数 ●各商業集積地域から最近隣の駅名とバス停名 各商業集積地域の内部および徒歩圏(500m圏内)に分布する駅とバス停の数を新たに追加しました.また各商業集積地域から最近隣の駅名とバス停名も新たに追加しました. それぞれの値の計算方法は図14の通りです. なお商業集積地域周辺の駅・バス停の情報は 国土数値情報の「鉄道データ」に含まれる「駅データ」(ラインデータ)および「バス停留所データ」(ポイントデータ) より収集しています.表3に示すように 商業集積統計のデータ作成年度に可能な限り近い作成年度の駅・バス停の情報を用いて計算を行っています. 図14 最近隣の駅・バス停に関する計算方法
表3
最近隣の駅・バス停の計算に用いた駅データおよびバス停留所データの作成年度
?A 測地系の変更 測地系をJGD2000 からWGS1984に変更しました. ?Bバッファリング距離の計算方法の変更 バッファリング距離を計算する際に用いる単位を10 進経緯度からメートルに変更しました.そのため 前回バージョンの商業集積地域ポリゴンデータ及び,商業集積地域ポイントデータとは分布が異なります. ---------- 商業集積統計・更新の経緯 これまでに同データの利用者から以下のような要望・改良案が寄せられていました. 1)商店街に関するデータであるなら,近隣の駅などの公共交通機関に関する情報が必要ではないか. 2)商業集積地域ごとの店舗密度(平均的なバッファリング距離)の情報が欲しい. 3)格納されているバッファリング距離と商業集積統計のバッファポリゴンの距離が一致しない場合がある.データ作成手順の再検証が必要ではないか. 4)測地系がWGS1984のバージョンが欲しい. 5)商店街の時系列な変遷を分析したい.2010年,2011年以外のデータは利用できないか. 6)駐車場の有無に関する情報が欲しい. 7)英語版のマニュアルが欲しい. 8)統計データとの整合性を検証するだけでなく,実際の商店街との比較(現地調査)も実施し,どの程度実態を反映しているのか,あるいは課題は何か,明らかにするべきだ. そこで今回の更新では以上の要望・改良案を受け,以下の点について更新しました. 1)に関連して:各商業集積地域内および各商業集積地域徒歩圏(500m圏内)の駅数とバス停数を追加した.また各商業集積地域の最近隣の駅とバス停の名称を追加した.なお4) 商業集積地域周辺の駅・バス停の情報は国土数値情報の「鉄道データ」に含まれる「駅データ」(ラインデータ)および「バス停留所データ」(ポイントデータ)より収集した. 2)に関連して:各商業集積地域のバッファリング距離を与えるとともに,各商業集積地域の平均バッファリング距離に基づいてグループ分類を行った(店舗密度が全国の商業集積地域の中で高密度,中程度,低密度,非常に低密度に分類). 3)に関連して:バッファリング距離を計算する際に用いる単位を10進経緯度からメートルに変更することで同問題を解決した. 4)に関連して:測地系をJGD2000からWGS1984に変更した. 5)に関連して:2012年〜2014年のデータ整備を新たに実施した. 今後6)〜8)についても対応していく予定です. |
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